しょうゆ・みりん・料理酒 小麦とアルコールの見分け方
日本のしょうゆの多くは小麦を原料にし、白カビを防ぐためにアルコールを加えることもあります。みりんは酒類として扱われ、料理酒もアルコールを含みます。グルテンを避ける方、アルコールを避ける方が知っておきたい種類の違いと、店での聞き方をまとめました。

しょうゆの原料
日本醤油協会によると、しょうゆの主な原料は大豆・小麦・食塩です。大豆はうま味のもと、小麦は香りや甘味のもとになります。1リットルのしょうゆを作るには、大豆と小麦がそれぞれ約180グラム必要です。
しょうゆの日本農林規格(JAS)は、しょうゆを5種類に分けています。種類ごとに、こうじの原料が決まっています。
| 種類 | 読み | こうじの原料(JAS の定義) |
|---|---|---|
| こいくちしょうゆ | koikuchi | 大豆にほぼ同じ量の麦 |
| うすくちしょうゆ | usukuchi | 大豆にほぼ同じ量の麦 |
| たまりしょうゆ | tamari | 大豆だけ、または大豆に少量の麦 |
| さいしこみしょうゆ | saishikomi | 大豆にほぼ同じ量の麦 |
| しろしょうゆ | shiro | 少量の大豆に麦 |
JAS で原材料として認められている「麦」には、小麦のほか大麦と裸麦も含まれます。
たまりしょうゆでも、小麦を使っていないとは限りません。「小麦不使用」などの表示があるか、原材料名に小麦がないかを確かめます。
小麦はアレルギー表示でもわかります
小麦は、表示が義務の「特定原材料」です。容器包装された加工食品にしょうゆが使われていると、原材料名の最後に「(一部に小麦・大豆を含む)」のように書かれます。消費者庁の資料にも、しょうゆ漬けの表示例として同じ書き方が載っています。
ただし、飲食店の料理にはアレルギー表示の義務がありません。しょうゆ味のたれやつゆを使う料理は、店に聞いて確かめます。たまりしょうゆなどに替えてもらえる場合も、調理場で小麦が混じるかどうかは店に確かめます。
しょうゆとアルコール
日本醤油協会は、しょうゆには白カビを防ぐためにアルコールや保存料を加えることがあると説明しています。加えた場合は原材料の欄に表示されます。JAS でも、アルコール、焼酎、清酒、みりんがしょうゆの原材料として認められています。
観光庁のガイドは、しょうゆなどの調味料に含まれる微量のアルコールも口にしないムスリムがいると書いています。一方で、調味料の微量のアルコールを避けるべきかどうかは意見が分かれるとも説明しています。どこまで避けるかは、ご本人の判断です。
みりんと料理酒
国税庁は、酒類であるみりんや料理酒を調味料の売り場に並べるときに、「これはお酒です」などと示す方法を案内しています。観光庁のガイドは、みりんを「混成酒類」として注意が必要な調味料に挙げ、多くのムスリムはみりんを含む酒を口にしないと説明しています。
みりんは、煮物やめんつゆ、天丼のたれなどに使われます。農林水産省は、煮物は「だし8:しょうゆ1:みりん1」、めんつゆは「12:1:1」を目安として紹介しています。観光庁のガイドでは、ムスリム向けのメニュー例として、みりんをてんさい糖などの糖類に替えています。
JNTO も、日本料理では料理酒やみりんを多くの料理に使うと書いています。みそにもアルコールを含むものがあるとしています。
「みりん風調味料」など、名前の似た調味料もあります。アルコールを含むかどうかは、製品ごとに原材料名で確かめます。
| 調味料 | 読み | 小麦 | アルコール |
|---|---|---|---|
| しょうゆ | shoyu | こいくち・うすくちなどは麦を使う | 加えることがある |
| たまりしょうゆ | tamari | 使わないものと、少量使うものがある | 製品による |
| 本みりん | hon-mirin | 製品による | 酒類として扱われる |
| 料理酒 | ryorishu | 製品による | 含む |
| みそ | miso | 製品による | 含むものがある |
出典・参考資料
店の情報は変わることがあります。来店前に店へご確認ください。アレルギーや持病がある方は、医師の指示に従ってください。宗教上の判断は、認証団体とご自身の判断にゆだねます。